量子力学 行列力学

量子力学の行列力学を解説する。

初学者が最短で量子力学 行列力学を理解することに注力して解説している。

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概要

1925 年、ハイゼンベルクは、古典的な物理描像を捨て、新しい量子力学の理論の定式化を行った。行列力学では運動量や位置などの物理量を行列を用いて表現し、ハイゼンベルクの運動方程式で原子を記述した。

行列力学と波動力学は対立していたが、後にこの 2 つの理論は等価であることが波動力学を構築したエルヴィン・シュレーディンガーによって証明され、共に量子力学の基礎的理論となった。

元論文:

日本語や英語で「ハイゼンベルク 行列力学 論文」などでどんなに検索をしても元論文はほぼ全く見つからないが一つだけ見つかった論文はPDFファイル:「ハイゼンベルグの手書き原稿-ハイゼンベルグと西島」の元論文の1ページのみである(消されてなければ検索すれば見つかります)。
そのページ中に3式ほど確認ができる。
式の解説:
全ての変数、記号の説明、定義がなく、これが正常な物理式である可能性はない。ただの出鱈目である。

元論文の代わりに一般の参考書などで確認したハイゼンベルクの行列力学の元論文の内容に近いと推測される資料を元に解説する。

原子の構造と電子軌道

水素原子から出てくる光の振動数の公式からボーアは電子がある飛び飛びの軌道をとるとき、安定すると考えた。

量子化条件として、安定な電子軌道は、その周長が電子波の波長の整数倍となると仮定した。

ドブロイは電子にも波動性があるという、物質波という概念を提唱した。

バルマーやリュードベリーが見つけた水素原子から出てくる光の振動数の公式を考えてみる。

ボーアは電子がある飛び飛びの軌道をとるとき、安定すると考えた。

電子の運動

電子は原子核の周りを円運動していると考えられる。これを横から見ると古典力学で良く出る単振動運動に相当する。

電子は、この円運動に沿って振動するはずである。

水素の第n軌道にあり、k回だけ振動する波(第k高調波)を

Q(n、k)Exp( iω(n、k))t  k:任意整数(-∞~+∞)

と置いてみる。

第n軌道にある電子の運動を記述する一般式は

q[n](t)=Σk[-∞~+∞] Q(n、k)Exp( iω(n、k)t) -式(1)

のように、種々の角速度(振動数)を有する波の和となる。

対応原理

定常状態では電磁波は発生しないが、電子がある軌道から別の軌道に遷移の際に放出される電磁波に対応した成分が、定常状態に含まれていると考える。

n軌道からm軌道への1回の遷移で放出される電磁波の振動数とエネルギーは

E(n→m)=hν(n→m)=hcR(1/m^2-1/n^2)

と与えられる。

起動順位nが十分大きい場合には、古典力学のフーリエ級数による取扱いと一致するという対応原理が成立する。

遷移式の掛け算

前章までで、古典力学におけるフーリエ級数をハイゼンベルグは遷移成分の和に置き換えて、量子の世界の電子の運動を記述した。

しかし、あたり前であるが、このままでは、何も新しい力学が生まれたわけではない。

単振動の解析だけではハイゼンベルグの考えが的を射たものか分からない。

そこで、ハイゼンベルグはさらに、エネルギーに関しての検討も行った。

古典論に従えば、単振動している質量mの物体のエネルギーは

E=(1/2)mv^2+(1/2)kq^2 = (1/2)m(dq/dt)^2+(1/2)kq^2 -式(2) となる。

式(1)のq[n](t)の2乗、q^2を式(2)に代入して計算する。 一般の無限級数の掛け算を実行する。

--- 途中略 ---

しかし、このまま話を進めると、意味がある結果がえられない。 電子の遷移ということを考えると、掛け算として意味があるのは、図(6,1)のように、電子がn軌道からm軌道に遷移し、さらにm軌道に遷移する場合

ω(n→m)+ω(m→k)=ω(n→k)

である。

行列力学の誕生

ハイゼンベルグは原子内での運動を解析する為に、原子から放出される電磁波のスペクトルを基に

q[n](t)=Σk[-∞~+∞] A (n→m)Exp( iω(n→m)t)

という級数和をつくり、これがn軌道にある電子の位置に対応すると提唱した。

電子の速度やエネルギーなどの物理量は全て位置の関数となるので、この級数和が物理量の基本となる。

エネルギーを計算するためには、位置(q[n])の2乗を求める必要がある。この計算は無限個の成分からなる級数の掛け算であるから相当大変である。 このとき、級数の成分が電子移動間の遷移であることから、ハイゼンベルグは、その掛け算は

[q(t)^2]n,k =Σm[1, ∞]A(n;k)A(m;k) Exp(iω(n;k)t)

というルールに従うと仮定した。

ハイゼンベルクの遷移式

ハイゼンベルクに遷移式をもう一度確認すると、その掛け算のルールは

[q(t)^2]n,k =Σm[1, ∞]A(n;k)A(m;k) Exp(iω(n;k)t) であった。これは、まさに行列の掛け算であり、この和は掛け算の結果得られた行列の(n,k)成分に相当する。

行列で表すと

| Q(1;1)exp{iω(1;1)t}  Q(1;2exp{iω(2;1)t}   Q(1;3exp{iω(1;3)t}  …   |

| Q(2;1)exp{iω(2;1)t}  Q(2;2exp{iω(2;2)t}            …         |

| Q(3;1)exp{iω(3;1)t}  Q(3;2exp{iω(3;2)t}            …         |

|          :       :             :        |

|          :       :             :        |

という行列になる。 速度に対応した行列

速度に対応した行列は位置行列を時間微分して得られる。

解説

水素原子に限定した話である。

このハイゼンベルグの主張の前提条件:

このハイゼンベルグの主張の概要:

Q(n、k)Exp(iω(n、k)t) のように、種々の角速度(振動数)を有する波の和となる。

前提条件の解説:

我々が作成した資料「量子力学 シュレディンガー方程式」で述べた通り水素原子に励起状態などは完全に存在しない。
水素原子は2分子水素の場合は陽子と陽子の中間で電子ペア状態で安定していると考えられる。
水素原子単独ではラジカル状態となるが円運動をしているならばラジカル性がほぼ無効化されると推測されるので矛盾する。
そもそも、何の根拠もない主張である。
水素原子内で電子が円運動している根拠や証拠が存在しない。
特定の方向から特定の見え方をするとして物理学の基本式を作るのは著しく異常な主張である。
だから、どうしたというのだろうか?

ハイゼンベルグの主張の解説:

(ある軌道から別の軌道に電子が)遷移の際に放出される電磁波を考えているが、水素原子に励起状態などは完全に存在しない。
原子から放出された電磁波が原子内の電子の位置状態を表すとの主張は著しく異常な主張である。
水素原子に励起状態などは完全に存在しない。
また、この主張は妄想や空想の類いで何の根拠もない。正常な物理式となっていない。また虚数が式にあり異常である。
水素原子に励起状態などは完全に存在しない。
また、この主張は妄想や空想の類いで何の根拠もない。正常な物理式となっていない。また虚数が式にあり異常である。
水素原子に励起状態などは完全に存在しない。電子の遷移など存在しない。
「電磁波に対応した成分が、定常状態に含まれている」は何の根拠もない、極めて異常な主張である。
水素原子に励起状態などは完全に存在しない。電子の遷移など存在しない。
「電磁波の振動数とエネルギーは…」は何の根拠もない、極めて異常な主張である。
何の根拠もない、極めて異常な主張である。
何の根拠もない、極めて異常な主張である。
何の根拠もなく、また行列要素の内容を確定する方法が存在しない。
極めて異常な主張である。
極めて異常な主張である。

結論

支離滅裂で頓珍漢な完全出鱈目である。

理論物理学論文に頻出する行列力学関係の式と記述は全て出鱈目ということになる。

これが110年間も価値を保ったのは奇跡である。

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