時間とは何か〜時間は存在しない〜
時間とは何かについて千年以上前より人類は考えており、現在でも時間についての本は定期的に販売され科学に興味がある人を中心に比較的売れている。しかし、時間とは何であるかについては未だに良く理解されていない。もし、ほとんどの人が時間について正しく理解していれば「特殊相対論」のような幼稚な作り話が110年以上も価値をま維持することは不可能であったろう。
《時間の長さ》を表すのに用いられているもの(ものさし、単位)としては、多くの国や地域において日常的には、年 (year)、月 (month)、日 (day)、そして時 (hour)、分 (minute)、秒 (second)が用いられており、しばしば週 (week) も用いられる。また、十年紀 (decade)、世紀 (century)、千年紀 (millennium) なども使われる場合がある。
時刻とは、ある特定の一瞬のことである。別の言い方をするなら、時の流れの中の一点(時点)ということである。
人類は有史以前の古代より自然現象の周期性の観察により時間概念を持っていたと考えられる。太陽が昇り沈むの繰り返しから1日を、四季の繰り返しから1年を人類は早い段階から認識していたと考えられる。
地面に立てた棒にできる影の向きや長さを見ておおよその時刻を知った。
「15世紀の携帯型の日時計」
太陽が出ていない場所や夜でも使用できる水時計が発明された。容器の底の穴からだいたい一定の水が流れ出る。水の容器目盛り位置からおおよその経過時間が分かる仕組みである。
詳細な起源は不明であるが、1300年頃のフラスコ画に描かれているのが確認できる。揺れに強く大航海時代の船用時計として使用されていた。
一定な燃焼速度を利用した時計。
「ろうそく時計」
「香盤時計」
1300年頃にイタリアから南ドイツあたりの地域で発明された。
クォーツ(水晶)に一定の電圧を掛けると初生する安定した高周波を基準とした機械時計より極めて正確な時計であり、現在の時計の主流である。1930年頃より普及し始めた。
原子の振動を基準として究極精度の時計として開発された。1950年頃より普及し始めた。
「NASAが開発したチップ型原子時計」
アリストレスは自然を動いたり変化するものに内在する動きや変化の原因と考えた。 時間を「〈より先・より後〉に関する運動の数」と定義した。
カントはニュートン力学を理解している人物である。時間、空間の一体どちらが根源的な認識様式であるかという問いに関しては、どちらかといえば時間であるという見解も純粋理性批判には見出される。事象は空間的、視覚的に捉えられるとする。
ガストン・バシュラールはニュートン的な時間の理解には異議を申し立てた。ただし、ベルクソンが時間を純粋持続として捉えたのに対し、バシュラールは《瞬間の連続》だとした。
時間の進行を速くする、遅くする、停止するというアイディアは昔から見られる。例えば浦島太郎のように特定の場所や状況で時間の進行が異なるという昔話がある。
SFなどで、ある物体や場所など宇宙の一部分のみの時間を逆転することで、壊れた物を元に戻したり、死人をよみがえらせたり、無くしたものを取り戻したりできる、という設定が用いられることがある。
時間の中を移動して、過去や未来へ行くというアイデア。タイムトラベルをする為の機械を『タイムマシン』と呼ぶが日本ではドラえもんのものが有名である。
SFには、超能力者が未来のことをあらかじめ知る、すなわち予知する、という物語が数多く存在する。タイムトラベルとは異なり過去や未来に直接関与するのではないが、いわば情報のみをタイムトラベルさせるとも言える。
SF作品の中には、繰り返す円環時間が現れるものがある。部分的な場合と世界(宇宙)全体の場合がある。少しずつ違う時間を繰り返す場合が多い。
別資料の「特殊相対論」を参照のこと。
別資料の「一般相対論」を参照のこと。
心で感じられる時間はさまざまな要因によって長く感じたり短く感じることがある。その要因には時間経過に対する注意,身体的代謝,体験される出来事の数,出来事の新鮮差、感情の状態などがあると考えられる。
大人は多くの体験をし、多くの知識を持っていて、何かの知識を得たり、何かを体験しても新鮮に感じることは少なく、時間の経過が速いと感じる。
一方で子供は何かの知識も体験も新しく新鮮で強く感情が動く、そして時間の経過が遅いと感じる。
多くの人が時間は過去から未来へと流れると感じており、そしてそう考える。
多くの人が時間は過去から未来へと一方方向の向きがあり、未来から過去へは決して流れないと考える。
基本的な物理学理論は時間対称的で古典物理学、量子力学、相対性理論は時間反転不変性(時間の流れと逆転した世界でも元の世界と変わらないこと )が成立すると主張する。
「相対論」と「量子力学」は別資料の通り数学的物理学的に意味のない文字や記号の羅列にデタラメな物理学風な解説をしているだけであり、時間反転がどうしたと考えられるものではない。
古典物理学に関して
物質から重力波が八方に広がるのであり、その逆は決して起こらない。つまり重力現象に時間逆転対称性は完全にない。
物質から電場や磁場が八方に広がるのであり、その逆は決して起こらない。つまり電磁場現象に時間逆転対称性は完全にない。
「時間の始まりと終わり」は結局は「宇宙の始まりと終わり」と完全に等しい。我々の部分宇宙ではなく宇宙全体を考えると宇宙はただ単に全点で常に変化し全体も常に変化し存在し続ける。
未来を考えると宇宙全体がどれだけ変化を続けても「終わり」という特別な状態は現れない。そもそも、「宇宙の終わり」という考え自体が誤りであり、人間の考えた空想でしかない。
過去を考えると宇宙全体をどれだけ逆方向に変化を戻しても「始まり」という特別な状態は現れない。そもそも、「宇宙の始まり」という考え自体が誤りであり、人間の考えた空想でしかない。
「時間に終わりがない」=「宇宙に終わりがない」ことに関して人は自然なこととして受け入れられるが、「時間に始まりがない」=「宇宙に始まりがない」ことに関してほとんどの人は例えようのない奇妙な感覚に襲われる。
理由の1点目は人間の体験と知識では全ての存在や現象に始まりと呼べる状態や時点が存在することである。
理由の2点目は可能性が完全にゼロでない出来事は全ては既に無限回起こったと考えられること。
例えば、偶然にも我々の部分宇宙とほぼ同じ部分宇宙があり、偶然にも地球と同じ惑星があり生物が存在し、偶然にもあなたとそっくりな人間がいて、ほぼ全く同じ人生を歩むということも既に無限回起こったと考えられる。
「時間は存在するか」というテーマは、かなり以前より多くの哲学者や物理学者により考えられてきた。
説1:人間の認識が時間(概念)を作り出している。
説2:時間は人類の感覚が創り出したものである。
時間には方向がない
「現在」の終わり
時間と事物は切り離せない
時間の最小単位)
語法がうまく合っていない
関係としての力学)
視点
特殊性から生じるもの
マドレーヌの香り
時の起源
ページ数の多い普通の時間に関する哲学書である。
目次:
《第I部 現在のない世界》
原子スケールの現象と時間/時計で時を計る/尺度の起源/尺度を生み出す量子効果/大きさのない世界/現実世界における大きさの基準/時間の尺度を決める/時間の尺度と重力/重力による光の屈折/時間はどこにあるのか?/もう少し深く知りたい人のために――等価原理と時間の遅れ
地球の運動とエーテルの風/電磁気学で公転運動が検出できるか/静止エーテルの謎/力学で公転運動が検出できるか/アインシュタインの相対性原理/人間的な法則・宇宙的な法則/マクスウェルの電磁気学/ローレンツの挑戦/運動に伴う時間のずれ/相対性原理と「現在」/拡がった時間と運動/もう少し深く知りたい人のために――時間のずれが必要な理由
回転しても変わらない世界/静止と運動の区別がない世界/ミンコフスキーの幾何学/座標系の同等性/ミンコフスキーが明らかにしたこと/時間と空間の界面/光速は(なぜか)不変である/ニュートリノの速度/運動する時計の遅れ/ウラシマ効果/時間と空間の計量/もう少し深く知りたい人のために――光速不変性は原理か
《第II部 時間の謎を解明する》
熱の流れとエントロピー/エントロピーと秩序/ビッグバンのパラドクス/変化はビッグバンから始まる/恒星・惑星・海洋の形成/エントロピーは時に減少する?/エントロピーが減少できる条件/分子のヒートポンプ/時間の端緒としてのビッグバン/もう少し深く知りたい人のために――生命現象と物理法則
ニュートン力学における未来の決まり方/確定しない初期条件/微分方程式とは異なる法則/量子論の波動性/量子論における歴史/二重スリット実験/干渉と脱干渉/世界線の座標/世界のはじめから終わりまで/もう少し深く知りたい人のために――脱干渉の曖昧さ
タイムトラベルの方法/「ループする時間」という抜け道/時間ループのタイムパラドクス/ワームホールによる時間ループ/物理学者の発想法/パラドクスの起源/「親殺しのパラドクス」の解決/「万物理論のパラドクス」の解決/人間とタイムパラドクス/もう少し深く知りたい人のために――「存在」と「生成」の物理
時間は無意識下で再構成される/バッターがボールを打ち返せるわけ/
著者の考えである「ループ量子重力理論」で論を展開する。その世界観は斬新で、「根源にあるのはループという要素であり、時間と空間はそこから組み立てられた二次的なもの」だという。この理論では、時間のなかで物事が展開する様子ではなく、物事が互いに対してどう変化するか、この世界の事柄が互いの関係においてどのように生じるかが記述される。
主に相対論と量子力学による時間の説明と一部哲学的説明がある。「相対論」と「量子力学」は我々の資料の通りのものである。
座標概念は空間の一部や空間内の物質などに適用される位置と長さ(位置と位置の距離)に関する概念である。
宇宙の全ての空間や物質。
存在する。
例えば、物体の大きさ(距離)が変化する。北海道の位置が本州から遠ざかる。
実体があるとは通常考えられない。
座標概念はあくまでも位置、距離、長さなどを客観的かつ定量的に示したり理解するための概念であり実体は存在しない。
通貨(お金)とは、人間社会において、必要な財・商品・サービスを手に入れるために使われる物体及びその概念である。また、「価値の尺度」「交換の媒介」「価値の保蔵」の機能を持つ。 通常は国ごとに独自の通貨が発行されている。ある国の通貨が通貨としての価値を保ち続けるには、その国の社会機構と経済機構の信用が重要である。具体的にはその国に内戦や社会不安がなく安定しており、商品やサービスを十分に供給する能力があり今後もあると信用できる状態であることが必要である。
全ての存在や現象、誇張すれば宇宙の全ての空間や物質。
以前以後の概念:存在する。
例えば、食品の値段は鮮度や味や需要と供給その他の要因で値段は変動する。サービスの料金も様々な要因で変動する。
実体は存在しない。
しかし多くの人が存在すると誤認識している。
古代のお金は美しく珍しい貝や石であったといわれる。中世から最近まで金や銀がお金として使用された。
宝石や金、銀をお金(通貨)の実体と考える人がいると思うが「お金(通貨)の概念」を適用しただけである。
現代の紙幣や硬貨、銀行口座貯金の紙データ及び電子データも「お金(通貨)の概念」を適用しただけである。
”宝石、金、銀”と”紙幣、硬貨、銀行口座貯金のデータ”との違いは”宝石、金、銀”はそれ自体が価値があり、”紙幣、硬貨、銀行口座貯金のデータ”は国が価値を保証しなければ完全に無価値であることである。
全ての存在や現象、誇張しなくとも宇宙の全ての空間や物質。
以前以後の概念:存在する。
宇宙全体の以前の状態を”過去”と宇宙全体の今後の状態を”未来”と呼び区別する。
実体は存在しない。
しかし多くの人が存在すると誤認識している。
多くの人が大昔より「時間とは何か」を深く考えると説明したり理解したりできない摩訶不思議で得体のしれないものと考えてきた。
筆者らの個人的な考えでは「時間とは何か」を理解することを困難にしている最大の理由は時間に対して意識無意識で「時間には物理的に実体を持つ」と考えているからではないかと推測する。
「特殊相対論」―>「観測と物理学」を参照のこと。
地上基地局の基準時間を電波を介して人口衛星に伝え、さらに人口衛星から電波を介して地上の受信機に正確な基準時間を伝える例がGPSシステムである。「時間概念を深く理解するのに必要な事項」の各項目の理解がないとGPSシステムは実現しない。
詳しくは「特殊相対論」―>「放射説とGPSシステム」を参照のこと。
かなり以前より「時間は存在しない」との主張や説は多く存在する。しかし、全て哲学的考察か理論物理学者による相対論や量子力学を根拠にしたデタラメな主張やブロック時間論など論外な主張であり正常な主張は見たことがない。
時間とは「物理的存在の変化を客観的かつ定量的に扱う為に導入される概念」であり”実体を持つ時間”は存在しない。あくまでも通貨(お金)と同様に便宜的に導入される概念のみの存在である。