核融合炉の実験

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必要な知識

原爆の原理

原子爆弾には核分裂を起こしやすい重く不安定な原子であるウラン235やプルトニウム239が用いられる。

砲身型原爆(ガンバレル型)

       (WIKIPEDIAより転載)

通常の爆発物でウランを爆縮させ超臨界状態にし超短時間連鎖核分裂を起こさせる原子爆弾である。広島型原爆ではウラン60[kg]の内の1[kg]が核分裂を起こしたと考えられている。原理は簡単であるが能率が非常に悪いのが欠点である。

爆縮型原爆(インプロージョン)

       (WIKIPEDIAより転載)

ウランかプルトニウムを真ん中に配置し、その周りに通常爆発物を配置する。周りの爆発物を極めて正確に同時に爆発させウラン(プルトニウム)を超臨界状態にさせ超短時間連鎖核分裂を起こさせる原子爆弾である。製造が難しいが核分裂能率が良いのが特徴である。

原子核物理の概要

原子は原子番号と同じ数の陽子から構成される。原子核は水素を除き陽子とほぼ同数の中性子で構成される。

水素と重水素とヘリウム

水素は一つの陽子と一つの電子から構成される。重水素は水素のである陽子に一つ中性子結合している。ヘリウムは陽子2個、中性子2個、電子2個で構成される。

つまり、重水素2個が結合すれば一つのヘリウムができる。また、水素とヘリウムの核子1個当たりのエネルギーはウランと金属の差と比較して10倍くらいであり、ウランの核分裂より重水素の核融合の方が桁違いのエネルギーが放出されることが理解できる。

原子核の安定条件

陽子のみ、または中性子のみでは一瞬でも安定して核のような集合構造物として存在できない。

核として安定するには陽子と中性子が交互に結合する構造で、概要として陽子と中性子は1:1くらいが安定する。正確には陽子の数に対して最も安定する中性子数が存在する。

水爆の原理

水素化リチウムと重水素化リチウム

組成式LiHで表されるリチウムと水素から成る無機化合物の固体である。

アルカリ金属の水素化物中で最も安定で、乾燥空気中では常温で分解しないが、光に当たると分解して黒くなる。空気中の水分とも反応する。融点は680℃である。

重水素化リチウムは水素を重水素に置き換えたものである。

水爆の構造

        「アメリカの水爆 Mark15 Mod3 の構造」の図

中性子が存在する重水素を使用しなければ、核融合は絶対に起こらない。

重水素の気体では密度が低すぎて核融合反応は起こらない。

液体重水素の水爆実験も成功例があるようだが極めて難しく、この方法は使用されない。

重水素化リチウムは半分はリチウムだが固体なので密度が高く、容易に核融合が起こる。この方法のみが現在は使用されている。

水爆の爆発原理

原爆による超高エネルギーの衝撃波により重水素化リチウムを八方より同時に爆縮し重水素に核融合反応を起こさせる。

この際、重水素とリチウム、リチウムとリチウムも核融合反応を起こす。その部分は重水素同士よりエネルギーは低いがそれでも固体の重水素を使用できる利点は大きい。

Mark15 Mod3 の構造図では原爆の隣に重水素化リチウムを配置しているだけだが、実際には重水素化リチウムが出来るだけ良く爆縮する為には金属壁の厚みや配置には高度な実験または計算による経験と知識が必要であろう。

電磁石

電磁石が作る磁場

ローレンツ力

磁場中の電荷に働く力で磁場と物質の運動方向に垂直に力が働く。

トカマク型核融合炉

Wikipedia トカマク型を見ても説明は物理学的にデタラメで理解ができないもので解説は不可能である。

NIF レーザー核融合炉

アメリカのNIFのレーザ核融合実験施設である。

192本の超高出力レーザーをターゲットに同時に照射し核融合反応を起こすことを試みている。

ターゲットの構造

重水素と3重水素の混合気体0.3[mg/1cm3]が厚さ1.1[mmの]プラスチック製の球体に封入されている。

ターゲットはプラスチックで作られた筒状のもので長さ10[mm]、直径5.4[mm]で表面と内側に金メッキが貼ってあり、中央に球体が設置される。

    「ターゲットの実物写真」

     「カプセルにレーザー照射された想像図」

核融合原理

総出力1.3[MJ]の192本のレーザーをターゲットに照射しターゲットの内側の金箔でX線を発生させ球を一瞬で40分の1まで圧縮し核融合を起こさせる。

   「カプセルにレーザー照射された想像図−2」

2014年の実験

実験室での制御された核融合反応で、反応を引き起こすために燃料に投入したよりも多くのエネルギーを反応で得ることに世界で初めて成功したと発表した。この成果は2014年2月12日にNatureオンライン速報版に掲載された。

実験の状況

ターゲットにレーザーを照射するといびつにぐにゃりと溶けてポンと破裂しただけである。

解説

「厚さ1.1[mmの]プラスチック製の球体」に気体を封入」

これが本当なのか証拠が存在しない。

「レーザーをターゲットに照射しターゲットの内側の金箔でX線を発生させる」

”192本のレーザを長さ10[mm]、直径5.4[mm]のターゲットの内側に照射し金箔でX線を発生させ爆縮を起こさせる。”について直径5.4[mm]の内側に片側で96本のレーザーを集中させるなど可能だろうか?
レーザー集中可能だとしても強力なレーザーの光子が集まる焦点付近で強烈に相互作用し制御不能な拡散が起こるだろう。
レーザー集中可能だとしても金箔は一瞬で蒸発するだろう。
金にレーザーを当てるとX線が放出されるという実験は見つからない。
仮に強力なX線が発生しても金箔も1.1[mmの]プラスチック製容器も一瞬で蒸発して内部の気体も一瞬で拡散するだろう。

「X線を発生させ球を一瞬で40分の1まで圧縮し核融合を起こさせる」

X線を球の八方から均等に当たることは絶対にない。
X線を発生させ球を一瞬で40分の1まで圧縮など不可能である。
重水素の気体では原爆を使用した爆縮でも核融合は起こらない。

レーザー核融合で投入エネルギーを上回るエネルギーを生成

ターゲットにレーザーを照射するといびつにぐにゃりと溶けてポンと破裂しただけであり、核融合が起きた証拠が何もない。
(重さ1[g]のダンゴムシを数[cm]ほど一瞬で吹き飛ばす威力はあったかもしれない。)  
エネルギーがどのように放出されたのか何の記述説明がない。
エネルギーをどのように回収したか説明が全くない。

結論

重水素の気体では原爆を用いた高度な爆縮でも核融合反応は起こらない。

高出力レーザーで核融合が起きたというのは完全な嘘である。

この施設は高出力レーザーを使用したフェーク実験施設である。

JT-60 核融合実験装置

JT-60による研究開発の目的と位置付け

JT-60では、核融合炉の炉心プラズマの実現を目指して、超高温プラズマの発生やそれを定常的に維持する研究開発を進めている。

国際熱核融合実験炉(ITER)の建設・運転に必要な炉心プラズマ技術の研究開発、原型炉に向けた研究開発、そして超高温プラズマの物理の解明に関する研究開発を行い、世界の核融合研究開発をリードしている。

量子科学研究機構の公式資料

臨界条件が 1996 年に達成され、 その後臨界を超えるエネルギー増倍率 1.25、 また相前後して高温プラズマのイオン温度が 5.2 億度、電子温度が 3 億度という世界最高記録を。これらの記録は今なお破られていません。

ドーナツ状の真空容器に重水素を注入して加熱装置で加熱してプラズマ状態を作り出す。


     
   「装置の全体図」

      「真空容器の概要」の図

真空容器内の重水素核と電子のプラズマはトロイダル電磁コイルの磁場で制御する。螺旋状の磁場が発生する。

     「磁力線とプラズマ」の図

電子と重水素核は磁場に沿って螺旋運動をする。

     「高周波で電子を加速」の図

アンテナより発した高周波に”波”乗りし電子電流が作られる。これによりプラズマを加熱して5.2億℃を達成する。

     「高周波発生装置(マグネトロン)と位相制御アンテナの概要」の図

解説

トカマク型炉による核融合成功可能性

重水素(分子)の気体に対する原爆爆縮による核融合は不可能であり、液化重水素で何とか原爆爆縮による核融合を成功できるのが現実である。

陽子と陽子間に生ずる力は重力に比べて1.2*1056の反発力であり、プラズマ気体の密度は重水素(分子)に比較して数桁も低密度になると推測される。

トカマク型炉では重水素を電子と核に分離した後に加熱して核融合を起こすとしているが、気体の原爆爆縮が成功しないのに、重水素核正イオンが核融合をするなど絶対にありえない。

マグネトロン

マグネトロンは、マイクロ波発生装置である。主にレーダー用と電子レンジ用がある。マグネトロンは、基本的に発振管本体は丈夫かつ堅牢であり、高出力で安定したマイクロ波を発振することが出来るが、発振周波数を可変することは一般的に困難である。

マグネトロンの原理:

上図のように真ん中の円柱に負電極を周りの金属に正電極を接続する。陰極に熱を加えると陰極から周りの正極に電場がかかっており電子が飛び出す。

飛び出した電子は上図で面垂直の磁場に対してローレンツ力を受けて円を描きながら少しずつ外側に向かい最終的には正極に吸収される。

電子が円を描くのは加速されるからであるが、このとき放射光を放出し続ける。この放出された電磁波を正極の独特な形状で繰り返し反射し増幅し特定の周波数の電磁波が出力される。詳細な理論は現在の物理学では説明不能である。

「真空容器の概要」の解説

ドーナツ型の真空容器に図の様に電磁石を配置して電流を流しても下図のような磁場が発生するのみであり、螺旋状磁場には絶対ならないし、プラズマの制御なども絶対に不可能である。

「電子と重水素核は磁場に沿って螺旋運動をする。」について

物理法則、電磁気学と矛盾する明らかな嘘、正しくない主張である。

「高周波で電子を加速」について

マイクロ波に電子が波のりして加速されるというのは、ありえない嘘である。電子にマイクロ波を作用させても素通りするだけである。微小振動することはありえるだろう。小波が次々来る海に浮かぶ小舟を想像してみると分かりやすいだろう、小舟は揺れても波乗りして加速することは絶対にない。

電子レンジ

マグネトロンで発生させた2450[MHz]のマイクロ波で水分子を振動させ食品や液体を温める装置。

水分子は正負の電荷が分極した常態にある低分子で、このマイクロ波は水分子のみを振動させ他の原子分子はほぼ素通りする。

「位相制御型ループアンテナ」について

このような極めて単純な装置で高周波電波の位相を制御できるなどは完全にありえない嘘、作り話である。
(もし、本当ならば世界的にも非常に画期的な発明となる。)

「大電力高周波発生装置」について

  「大電力電子管」 メーカーのマークが印刷されている。

「大電力電子管”と呼ぶ既製品の大型電子レンジ用マグネトロンを8台使用し、真空容器にマイクロ波を放射しているだけである。

重水素は電荷分極していないので大出力マイクロ波を当てても振動せず素通りするだけであり、プラズマ状態など絶対にならない。

これが本当ならば家庭用電子レンジ1台で大型製鉄所が稼働可能だろうし、「大電力電子管」と呼ぶ大型マグネトロンを使用している工場で頻繁に核融合事故が起きるだろう。
家庭用電子レンジで重水素分子に2.5GHz電磁波をどんなに照射しても素通りすることは常に確認できている、なぜなら、水素分子と反応が原理的に等しい空気(窒素分子8割、酸素分子2割)が全く加熱されていないのが確認できるからである(ただし、間接的に空気は温まる。)。

結論

重水素の気体では原爆を用いた高度な爆縮でも核融合反応は起こらない。
プラズマ状態であれば重水素核のクローン反発があるので、さらに桁違いに反応は起こらない。

全て幼稚な嘘、作り話、デタラメである。

JT-60SA 核融合実験装置

概要

2020年10月に総事業費は435億円を費やして建設が完成した。
基本構造や設計思想はJT-60と全く同じである。

JT-60との違い

1.ドーナッツ型容器の体積が2.数倍となっている。
2.ドーナッツ型容器にマイクロ波を放射する機械が電子レンジ用からCANON製の工業用電子管に変更されている。
3.マイクロ波の周波数が2.5GHzから5GHzに変更されており、出力も500KWに増加している。

解説:

「重水素分子ガスをプラズマ化」

重水素分子ガスに5GHzのマイクロ波は照射しても素通りするだけである。
このことは家庭用電子レンジで加熱庫を空(空気がある)で何時間加熱しても空気は直接加熱されないことで証明可能である。

「陽子と電子がマイクロ波に波乗りして加速し電流となる。」

そもそも、重水素分子ガスはプラズマ化しない。仮に電子と陽子に分離していたとして”波乗りして加速し電流となる”は明らかな嘘である。陽子と電子は電荷が正負逆であり存在量が1対1である、これが電流として流れるというのは異常な嘘である。

「プラズマを閉じ込めに成功」

そもそも、重水素分子ガスはプラズマ化しない。仮に電子と陽子に分離していたとして考察する。
ドーナッツ型容器は真空に近い状態に保たれている。従って、電子と陽子には重力加速が常に地面方向に作用する。ところが、JT-60SAには重力に逆らって電子と陽子を浮き上がらせる仕組みは何もない。
ドーナッツ型容器に沿った強力な磁場では電子と陽子が壁に衝突するのを避けられない。「マグネトロンの原理」で述べた通り、電子と陽子はローレンツ力を受け電磁波を放射しながら円運動をする。容器の中央付近に留める作用や仕組みは全く存在せず、壁に衝突するのは避けられない。

「核融合エネルギー取り出しに成功」

JT-60の公式資料では加えた熱の1.25倍の核融合による熱エネルギーの回収に成功したとされる。

ドーナッツ型容器内の状態

JT-60のドーナッツ型容器内(プラズマ格納容器)の体積は図面から直径7[m]の球体と仮定すると体積は101[m^3]で業務用電子レンジ2[KW]の加熱庫を1辺40[cm]の立法体とすると体積は0.06[m^3]となる。
JT-60SAの プラズマ格納容器の体積はJT-60の2.5倍として、体積は253[m^3]となる。
単位体積当たりに存在する電磁波のエネルギー量をJT-60SAと業務用電子レンジで比較する。
JT-60SAの格納容器体積は電子レンジの4216倍で、マイクロ波の出力は500[KW]で250倍である。
単位体積当たりの電磁波エネルギーは250/4216=0.06となる。
つまり単位体積当たり電子レンジの約17分の1のエネルギーしかないことになる。
お弁当を一つプラズマ格納容器のマイクロ波入力口と反対側に置いた場合、1時間の間500[KW]の入力を続けても、このお弁当は温まらないことになる。
これで原子爆弾による爆縮でも成功しない重水素ガスの核融合を安定的に成功し続けるというのを信じられるだろうか?

結論

「重水素ガスがプラズマ化する」は嘘である。
「プラズマをドーナッツ型磁場で閉じ込める」は嘘である。
「プラズマをマイクロ波で加速、加熱する」は嘘である。
「核融合が起きている」は嘘である。
「熱エネルギーを入力エネルギー以上に回収可能」は嘘である。
つまり、全て嘘、嘘、嘘、作り話、作り話、作り話、デタラメ、デタラメ、デタラメである。